【ロンドンで無料の英語クラス】Functional Skills courseに通う
前記事でお話したように、流れに身を任せていたら無料の英語クラスを受講できることになっていました。
せっかくロンドンにいるから語学学校に通って英語を上達させなきゃと思いながら、値段も高いし、旅行に行くタイミングも難しくなるし…と言い訳を並べて躊躇していた私ですが、このコースは週4回もあるので、自ずと語学学校に通う選択肢が消滅しました。
以下、情報をまとめます!
コース名 Functional Skills course
期間 9月~11月(10月下旬に1週間の秋休み)
授業日 月曜日と火曜日 対面クラス9:30~12:00
水曜日と木曜日 オンラインクラス(Microsoft Teams)9:30~12:00
費用 無料
内容 writing, reading, speaking
テスト 11月末にwriting, reading, speakingそれぞれのテスト
レベル
- Entry 1
- Entry 2
- Entry 3
- Level 1
- Level 2
私はLevel 1のクラスに通いました。生徒の人数は約15人、私が住む地域にはバングラデシュ人のコミュニティがあるようで、半数以上がバングラデシュ人で、その他はギリシャ人、インド人、そして日本人の私という構成でした。先生はルーマニア出身で、アメリカ在住歴もありますが、現在はイギリス国籍を取得している女性の方。外国人の年齢を見た目から判断できないのですが、小さな娘さんがいる位のご年齢のようでした。
授業
reading, writing, speakingのテストに合格することを目的とした授業内容です。
・Reading
特にreadingは今まで日本で学んだこととは少々異なる部分にfocusが当てられていると感じました。
Readingの大枠は以下です。
- Punctuation(句読点)
- Purpose of a text(文章の目的)
- Organization Features(文章の構成)
- Language Features(文章の種類)
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Punctuation
個人的には、今までなんとなく使っていたコンマの使い方を整理できて良かったです。
他にもCapital Lettters(大文字をどこで使うか)、Full Stops(「.」で文章を区切る)、Question Mark(?)、Exclamation Mark(!)、Apostrophes(アポストロフィ’)について触れていました。
試験に向けての練習問題は、以下。
Punctuation markの名前は"exclamation mark"、説明は"emphasis"です。
ちなみに、この引用のit’sのアポストロフィの役割は「短縮(contraction)」。試験本番は選択問題でcontractionを選ばせるものでした。句読点の役割を試験の解答に求められるのは、日本で長く受験勉強をしてきましたが今まで経験のないことでした。
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Purpose of a text
この選択肢は4つで、To persuade, To instruct, To inform, To describeのうち、文章がどれを目的に書かれているかを考えましょう、というものです。
練習問題は以下。
この問題文のように、取扱説明書のような文章や料理の手順書であれば”To instruct”、広告のような文章であれば”To persuade”、行政からのお知らせ等であれば”To inform”、物語の内容であれば”to describe”といったところ。
実際、To informとTo describeの境目は微妙であったり、これらを分類することに意味があるのかしら…と思ってしまったのですが、試験に出るから仕方ないと割り切りました。しかも難しいことではないのでノーストレス。
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Organization Features
英語の文章の構成には見出し(Heading)やサブの見出し(Subheading)があって、空行(Line spacing)を設けることによって段落(Paragraphs)を分けています。
その際に、見出しを目立たせるために大文字(Capital letters)や太字(Bold text)を使ったり、文字の大きさ(Font size)を工夫したりします。こちらも、日本の受験勉強では気にもとめていなかった部分ですが、自分でWriting(英作文)するときにこれらの方法を意識すると、ぱっと見たときに人の目をひき、見やすくすることができると感じました。
ちょうどエリザベス女王がお亡くなりになったタイミングだったので、テキスト内容もエリザベス女王一色。
余談ですが、英語のクラスに在籍したことによって、この国の人々の女王への関心の高さを非常に強く実感することができました。
備忘録として、Organization Featuresを列挙しておきます。
- Capital letters
- Heading
- Subheading
- Bold text
- Italics
- Line spacing(Paragraph)
- Font size
- Underlining(Byline)
- Speech bubble
- Columns
- Text box
- Caption
- Bullet points
- Numbered list
- Color
追加でWebsiteの場合は以下もあります。
- Tab/Menu
- Hyperlink
- Icon
-
Language Features
Organization Featuresは文章の見た目をわかりやすくする構成でしたが、Language Featuresは文章を読み手に伝えるための手法です。これは少々厄介でしたね。英語の文章の書き手が文章を魅力的にするために何を意識しているのか知ることは良かったのですが、この手法を表す単語を頑張って覚えようとはあまり思えず…私はテスト対策と割り切ってやり過ごしました。簡単に列挙します。覚え方としては、各単語の頭をとって”I HAD A FOREST”+いくつかの単語です。
- Imperative(命令口調 Imagine~ 等)
- Hyperbole(大げさに言う Millions waited~ 等)
- Anecdote(逸話)
- Direct address(you, your)
- Alliteration(remarkable reignやgood graspのように単語の頭の文字を揃える)
- Fact
- Opinion
- Rhetorical questions(反語 だれが~しようか、いや~ない)
- Emotive language(Thank you, exciting, ridiculous, suffering, incredibly)
- Statistics(統計)
- Three (rule of three) (3つ列挙する yellow, blue, and red)
プラス
- Simile(~のような like)
- Metaphor(たとえ話)
- Repetition(同じ単語を繰り返す)
- Superlative(最上級を使う)
- Exclamation mark (!)
- Question mark (?)
授業では文章を読んで、文中にどのLanguage Featuresが使われているかみんなで考えていきます。
テストでは、文中にどのLanguage Featuresが使われているか解答することに加えて、FactとOpinionについての問題が別に用意され、この一文はFactかOpinionか、を答える必要があります。この問題に関しては、とても簡単に判別できるので特に困難を感じなかったです。例えば、
It is inconvenient. →Opinion
Food banks stock food and basic supplies.→Fact
といったかんじ。
・Writing
このパートに対する先生のサポートはとても良いトレーニングになりました。コースが始まってから早々に、先生と個人面談する機会があり、その際に全体の宿題とは別に、生徒ひとりひとりにweekly taskが与えられます。私は2-3 paragraphsのwritingを1週間に1本書くことがtaskとなりました。毎週、先生がきちんと添削してくれて、このサポートは本当に素晴らしかった。無料で良いのかしら、と思います。お題はなんでも良いので、私は「都会と田舎どちらに住むべきか」「NHSの問題点」等について書きました。
writing試験に向けては、とにかく英作文を書く、という練習に加え、どのようなシチュエーション、誰に向けて、どんな種類の英文を書くかによって、決まったスタイルがあるということを学びました。
Formalな手紙、メール、レポート、記事(Article)、目撃者の供述書(Eye witness statement)、レビュー、ブログ、インフォメーション、ニュースレター、日記、Online feedback formを英文で書く時のお作法を学び、決まった形に従って書くように指導を受けます。
試験では、まず与えられたお題が、どの種類の英作文を要求しているのかに注目し、型に沿って書くことが加点対象になります。
例えば、Formal letterの場合は右上に送り主の住所と日付、文頭に受取人の住所を記載し、Dearから文章を開始します。”I am writing to 動詞”でこの手紙の目的を書き、文章の最後はお返事待っています”I look forward to hearing from you at the earliest of your convenience.で終えて、相手との関係性に相応しいEnding(迷ったらBest Regards, と習いました)とfull nameを書く。という流れです。
この型に沿っていることがwriting testを合格するために必要とのことでした。
実際、目撃者の供述書や記事を書くことはあまりないかもしれませんが、手紙やメール、レポートの書き方は体系的に習ったことがなかったので、今後自信を持って書くために非常に有用と思いました。
・Speaking
このパートの試験はプレゼンテーションとグループディスカッションです。まず、生徒全員に向けて、Technologyという大きなテーマの中で自分が興味ある分野を選び、3分間のプレゼンテーションの準備をするよう指示されました。1週間程度の準備期間を経て、クラスで各々がプレゼンテーションをします。私は携帯電話Mobileをテーマにプレゼンしました。その後、試験本番に向けて自分でテーマを決めて、何度かプレゼンの練習の機会を与えられました。試験本番では3-4分間のプレゼンの後、他のグループメンバー2名から各2つの質問を受けるというスタイルです。
グループディスカッションの練習のお題は、ランチタイムクラブ(お昼ご飯の後の1時間程度のグループアクティビティ)に相応しい活動のアイディアについて、でした。こちらも1週間程度の準備期間があり、私はガーデニング、グループメンバーはヨガやペーパーワークのアイディアを出し、この中でどれが一番相応しいかを15-20分かけて話し合います。試験本番では、健康的な生活を送るために一番良い方法は?というテーマを事前に与えられて準備しました。
以上が、ロンドンで受講できる無料の英語コースの内容です。Level1の試験に合格すると、次はまた無料でLevel2のコースを受講できます。週4回、この内容が無料ってすごいですよね…!
ご参考になると嬉しいです。